様々なマイノリティとDE&Iの考え方
マイノリティと一言に言っても、様々な背景を持つ人が含まれます。国籍や人種、性別や性的指向、障がいや病気の有無など、多数派があれば必ず少数派があるものです。マイノリティ、マジョリティに囚われず様々な背景の人を受け入れることは、多様な意見やアイディアが飛び交う事につながり、組織や社会がより活発なものになると考えられます。
多様な背景の人を受け入れて、企業や職場の活性化を図ろうという考え方に、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)というものがあります。
「ダイバーシティ(Diversity)」とは多様性を意味し、マイノリティの背景を持つ人も積極的に組織に迎え入れましょうという取り組みです。仕事における能力やスキルはマイノリティ、マジョリティに関わるものではありませんし、マイノリティが強みになる仕事もあります。
ユニバーサルデザインやバリアフリーの商品に関する仕事なら、当事者のマイノリティの人が開発や設計に関わることで、同じマイノリティの背景を持つ人にとって使いやすい商品を作ることができるでしょう。あるいは、ジャーナリストやクリエイターといった職業では、情報発信や制作に少数派の視点を生かして強みにできる事がありそうです。
しかし、ただ採用や登用をするだけでは、マイノリティの人の力が十分に発揮できない可能性があります。社会制度や職場環境は、多数派であるマジョリティ側の価値観を基準に作られていることがあり、マイノリティの人には合っていなかったり、不利になってしまう場合があるからです。そこで必要となるのが「エクイティ」と「インクルージョン」です。