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将来のあたりまえに繋がるLGBT教育

LGBTの歴史を伝えることで「あたりまえ」に気づく

日本でLGBTという言葉が広まるよりもっと前から、同性愛者や性別に違和感を持つ人というのはいましたが、社会の受け入れは今よりも厳しい状況にありました。
同性同士では部屋を借りることができない、本人の同意なしに第三者へ公表されたことで仕事や学校に居づらくなったケース、少数派ゆえにいじめを受けたケースなどがあります。
また、テレビでゲイの一部でもあるオネエ系の人が出演し強烈なキャラクターがインパクトを与えたことで、最初は楽しんでいた存在を少しずつオカマ・ホモといった差別用語で呼ばれるように変化したこともあります。そして実際は異なっていても、見た目やしぐさなどから身近な人をからかうようなこともありました。

正しい理解がされない状況下で、身内からも苦しい扱いを受けたという人もいます。自分自身がLGBTに当てはまると思っていても、それは「変なこと」という周りの風潮があったがために、公表することもできず誰にも伝えられず、嫌な状況でも我慢を強いられてきたのです。これは言葉や認識が広まっている今この瞬間でも誰かが同じような状況にあると言えます。

海外においては、性的マイノリティが原因で不当に解雇された事例や近所の人から攻撃を受けて引越を余儀なくされるなど、より過激な事件が多くあります。
今よりも理解が少ない時には、お互い同意のうえであっても同性同士が性交渉をしたら罰金刑に処されると法律に定められていた時代もあります。パートナーと二人で街を歩いていただけで、LGBTに嫌悪感を示す一部の人から突然暴力を受けて大けがをしたケースやLGBTの人が集まるクラブが襲撃されて死傷者が出た痛ましい事件などがありました。

LGBTに関する知識を周知することで、生命の安全を守ること、個人の人格を大切にすること、多様性への理解や法律の整備、社会保障の充実を促すことができます。一方でどうしてもその考え方を受け入れられない人がいる、という現実も浮き彫りとなりました。

LGBTだけでなく様々なことにも共通しますが、世界において差別による悲劇や事件などの歴史を知ることで現状を学び、これからどうしていくべきかを考えるきっかけとなります。
これから先の将来は子どもたちに委ねられますが、その子たちが広い視野を持つためには「今、あたりまえなことは、昔はこうだった。まだまだ変えられることがたくさんある」ということを伝えていく必要がありますね。

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