失敗すると分かっていても、一度やってみる
シバタさんは発明品が出来上がるまで、何度も失敗を繰り返してきたと思います。日本の社会って過度に失敗を恐れている気がするのですが、失敗を恐れないようになるための方法などはありますか?
失敗すると分かっていても、一度やってみるのがいいかもしれません。それに失敗した経験は絶対にお金で買えないので、出来ることなら絶対にした方がいい。
世の中には失敗から生まれた発明品も数多くありますし、私の発明品も「これなんで必要なんだろう?」っていう20年前の家電や携帯電話に影響を受けているので、誰かの失敗が何年後かに生きてくることだってあるんですよね。
たしかに、自分の失敗が誰かの役に立つためにあるのだと思うと、挑戦することが怖くなくなります。
どんな企業や人でも失敗はするもの。それに無駄だと思われているものは企画段階で潰されてしまうので、あまり世の中に出てこないんですよね。そうすると世の中に無駄なものってないはずなんです。
役に立たないものでもすぐに「無駄」と決め付けず、寛容な世の中になってほしい。それに失敗することは「自分の資産」になるので、僕もどんどん失敗していこうと思います。
シバタさんが今後挑戦してみたいことはありますか?
私は昔からスティーブ・ジョブズのプレゼンに憧れているので、Appleの新作発表会のように大勢の人の前で発明品を発表してみたいです。
後は、夢のひとつに「モンゴルに行くこと」があるんです。インフラが整備されていないモンゴル遊牧民の生活を通して、一から何かを作る力を試してみたいです。もしそこでモンゴル相撲を取ることになったら、力では勝てそうにないので発明品を駆使して戦いたいと思います(笑)
編集部のここが「#たしかに」
シバタさんは日頃から発明品を紹介する動画のエンターテイメント性を高めるために、テレビ番組やアニメなどで面白い顔があると、画像保存して研究しているんだとか。
実際にその資料を見せてもらったのですが、細かくまとめられた資料とその量に驚きました。誰かを喜ばせるために、日々努力を積み重ねているんですね……。
シバタさんがインタビューの際に「無駄だと思われているものは企画段階で潰されてしまうので、あまり世の中に出てこない」と話していたように、そもそも世の中に無駄なものなんてなく、私たちが勝手に「これは無駄だな〜」などと思い込み、視野を狭めているんだと気づきました。
「自分にはできない、やっても無駄だ」と決めつけず、「失敗は誰かの役に立つためにある」のだと考え、これから失敗を恐れず何にでも挑戦していこうと思います。
シバタさんの次の発明品が見れる日を楽しみにしています〜!
取材・執筆:吉野舞
撮影:徳岡永子
編集:#たしかに編集部