地域を巡る中で見つけた「食」への関心
――羊のロッヂを始める前、やましゅんさんはどんなことをされていたんですか?
大学在学中から卒業後を含めて3年間ほど、「studio-L」という事務所でコミュニティデザインをやっていました。
いろんな地域に行って、いろんな人たちと対話をしながら、年間100本以上ワークショップとそのファシリテーションをやっていたんです。
――もともと飲食関係のお仕事だったわけじゃないんですね!
そうなんです。いろんな地域に泊まって食べるごはんがすごくおいしくて、そこで「食」に関心を持つようになりました。そこで暮らす人たちはもちろんのこと、その地域ならではの食も地域の魅力としてすごく大きいなあと。
そんなある日、「studio-L」の代表・山崎さんと、株式会社スマイルズの代表・遠山さんが対談する機会があったんです。考え方が自分と似てると感じて、この会社だったら今と近いことをしながら、より「食」にアプローチできるんじゃないかなと思って。それがきっかけで、スマイルズに入社することに決めました。
おいしいものを食べると、みんな笑顔になるじゃないですか。そういう場を作れたらすごくいいなあと思って。
――なるほど。スマイルズに入社後は、どんなお仕事をされていたんですか?
スマイルズが運営する「スープストックトーキョー」の店舗に立っていました。当時は裏のキッチンで、朝から生野菜の仕込みをしたり、じゃがいも10kgの皮をむいて茹でたり……結構手間暇かけてやっていたんです。たぶん一生分の量以上のじゃがいもの皮をむいたんじゃないかな(笑)。
地方転勤も多くて、仙台や福岡などいろんな地域の店舗で働きましたね。あとは、「100本のスプーン」という新ブランドの立ち上げをやらせてもらいました。