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『笑わせ学』主宰・しばぴーさんに聞く、自分も相手も楽しく救うお笑い術とは

人それぞれに合う「笑わせ方」がある

150ではさっそく少し『笑わせ学』の世界に足を踏み入れたいと思うのですが、まず始めにやるといい、おすすめの診断があるんですよね。

150そうですね、「笑わせタイプ」の診断チャートがありまして、これをやることで、自分がどんな笑わせ方をすると上手くいくかというのがわかるんです。

診断テスト しばぴー

▲自分に合った笑わせ方がわかる診断テスト https://youtu.be/0xWLPRu9n4o

150わたしもやってみました。時と場合によって、「むじゃきボケタイプ」と「ボケツッコミ両刀タイプ」を行き来しているような感じです。

150一つじゃないんやね(笑)。まず、「むじゃきボケタイプ」はキャラクター的に愛されます。割と失礼なことを言ってもなぜか許される人っていると思うんですけど、そういう人がこのタイプですね。最近の芸人さんでいうとEXITの兼近大樹さんとかになるかな。むじゃきボケの人は可愛げがあるから、どんどん果敢にボケていくのがいいと思っています。

150なるほど、たしかに年上の方に馴れ馴れしい態度をしても、仲良くしてもらえているのはそれかも……。

150次の「ボケツッコミ両刀タイプ」は、その名の通りボケもツッコミもできるタイプ。芸人さんでいうと、土田晃之さんとか麒麟の川島明さんですね。このタイプは、その場が一番円滑に回るように場面に応じてボケとツッコミを使い分けられるんですよ。ただ器用な反面、その人自身のキャラクターがわかりにくいという弱点もあります。だから、両刀タイプは別の要素で印象づける必要がある。川島さんは声が低くて絵が上手いとか、土田さんだったら元ヤンキーキャラとかね。

150面白い。わたし、長いこと演劇をやっていたせいか、その場や一緒にいる人に応じて自然と複数の自分を使い分けるところがあるんですよね。すごい当たってるかも。

150シンプルな診断だけど、結構当たってるでしょ。ちなみに僕は「いじられツッコミタイプ」です。とにかくいじらせて、それにツッコミを返すことで笑いを取る。芸人さんでいうと、三四郎の小宮浩信さんですね。

150しばぴーさんの結果もしっくりくる気がします。この診断は今まで関わってきた芸人さんたちの統計でつくったんだとか?

150そうです。僕はネタ会議のときに、その人の性格や過去を掘り下げて本質的なキャラクターを探ってから、その人に合うネタを作っていて。その過程で、一人ひとりの性格の共通点を見つけて、芸人をいくつかのタイプに分けられたらいいなと思ったんです。

150もともとネタ作家の仕事のためにつくったんですね。しばぴーさんの観察眼がすごい。

150たとえば、喫茶店でネタ会議をやってる時に、僕の水がなくなっていることにすぐに気づいてくれる人は、「MCツッコミタイプ」の人が多いとかね。ツッコミって、その場の違和感を探す作業だから。こうやってざっくりでも自分のタイプを知っておけば、コミュニケーションもスムーズになると思うんですよね。

150それぞれのタイプの相性みたいなものもありそうですね。

150そうそう。たとえば「むじゃきボケタイプ」と「MCツッコミタイプ」の人は、相性が良いんです。むじゃきボケが躊躇なくどんどんボケるのに対して、MCツッコミがそれを拾ってツッコんでいく。長所が噛み合うのでお互いにやりやすい。

逆に同じ「MCツッコミタイプ」同士だとどっちも仕切りたいから、片方がつまらない気持ちになったりするんですよ。自分のタイプを理解していれば、もしなんとなく合わない人がいても、その理由がわかって気持ちが楽になりますよね。

150たしかに。お互いにタイプを知れば、立ち振る舞いを上手くコントロールできるという部分もあるかもしれないですね。

150でもこれが全部正解だと思わなくていいんです。人それぞれ個性は全くちがうので、あくまでも指針にする程度に留めておいてほしくて。「こうあるべき」っていう一つの正解に向かうんじゃなくて、それぞれが自分という人間を知って、自分に合った唯一無二の笑わせ方を探すことが大切なんです。だから僕が動画であげているのも定説の一つなので、できない技術があっても「俺、あかんやん」って思わないでください。

いろいろな方法を見てもらって、自分に合わないボケは捨てていく。そうやって自分に合うものをカスタマイズしていってもらえたらなと思います。

150その考え方がいいなあ。自分に合った笑いを見つけていくのってちょっと楽しいですね!

▲紹介できなかった他の笑わせタイプの詳しい解説は、こちらの動画からぜひチェックを!

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