同意・反論の2択では、コミュニケーションが辛く感じることも
相手の意見に同意できない場合、コミュニケーションが辛い、難しいと感じる事が多いのではないでしょうか?相手に話を合わせようとして疲れてしまったり、良かれと思ってアドバイスしたつもりが相手怒らせてしまったりという事もあるでしょう。
例えば相手が、「Aさんは嫌な人だ」と悪口を言ったとします。このとき、自分がAさんのことを悪く思っていないのに、それに同意するのは気が引けますね。しかし「Aさんは嫌な人ではない」と反論してしまうと、相手を怒らせてしまうかもしれません。話してもわかってくれないと、相手が心を閉ざしてしまう可能性もあります。
誰でも、意見に同意してもらえると、自分自身を受け入れてもらえたかのように感じるものです。逆に、頭ごなしに反論されると、意見だけではなく自分自身のことを否定されたかのように感じて、傷ついてしまうことも少なくありません。
同意か反論かの2択の選択肢でコミュニケーションをしていると、相手と自分、どちらの意見を優先するかという選択を常に迫られている状況になります。反論すると相手を傷つける恐れがあり、同意すると自分の気持ちに嘘をついてしまうというジレンマが、コミュニケーションを辛いと感じさせる一因ではないでしょうか。
もちろん、会話によっては、自分が賛成か反対かを明確にして論じる必要があります。しかし話の内容が、最終的に相手自身が解決しなければならない事の場合は、聞き手である自分の意見を明確にする必要はありません。そのような会話でコミュニケーションを楽にしてくれるのが、共感という選択肢なのです。