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空き瓶に1輪挿すだけでいい。フロリスト前田研史さんがつくりたい花が身近にある暮らし

自分の好きなものを知ると花を飾ることがもっと楽しくなる

——最近自宅にいる時間が増えたことで、部屋に花を飾る人が増えたと聞きました。

そうなんですよ。新型コロナウイルスでイベントが軒並みなくなり花業界は大変ですが、多くの人の「日常の暮らし」に花が寄り添うことの魅力を伝えるチャンスだなと思っています。

——まずは何から始めるといいのでしょうか? 花を飾る習慣がない人にはちょっとハードルが高い気がして。花瓶はどうしようとか、きれいに生けられないんじゃないかとか。

わかります(笑)。家に花瓶がないという方もいらっしゃいますが、花は花瓶に飾らないといけないことはありません。例えば空き瓶に一輪挿すだけだっていいんですよ。

——そう言われるともう少し気軽に花を飾れるような気がします(笑)。花屋さんでは、どんな風に注文すればいいのでしょうか? 花に詳しくないので、いつも「お任せで」って頼んでばかりなんです。

僕はInstagramやPinterestのようなSNSが便利だなと思っています。花の名前は知らなくても何となく色や形がかわいいなとか、好きなアレンジメントだなと思う投稿をフォローや保存するだけで、フローリストに自分の好みを伝えられるのでおすすめですよ。

——それはすごく参考になります。ちなみに前田さんが花を選ぶ時に大切にしていることはありますか?

こういう時ならビタミンカラーの花とか、女性にあげるなら赤やピンクといった、暗黙のルールになっているものを「本当にそうかな?」と疑問を持つようにしていますね。男性でピンクが好きな人も多いですし。

あとは花を贈る相手の想いにできるだけ寄り添いたいと思っています。例えば、癒されたいと思っている人に、ひまわりとかは選ばないですね。元気を出せ、前を向けっていわれているようで辛くなるんじゃないかなと思って。

——――なんだか、前田さんの人柄が表れていますね。これから「yohaku」としてどんなことを実現したいですか?

大量生産・大量消費な世の中で、丁寧にものをつくりたいと思っています。花も消費されるものではなく、いかにその花を最高の状態で終わらせてあげられるかを考えたい。たとえ3日しか咲かない花だったとしても、ドラマチックに咲いて美しく咲き終えることができるような見せ方・伝え方をしたいなと考えています。

あとは、個人的に、男性が花束を抱えている姿ってめちゃくちゃかっこいいと思うので、女性だけでなく男性も気軽に花を贈るのが日常的になるような風景をつくりたいですね。

編集部のここが「#たしかに」

「自分の好きな花を知る」ことで、もっと気軽に花を取り入れるというのは、「たしかに!」と感じたポイントでした。毎日慌ただしく過ぎているとちょっとした心のゆとりを失いがち。そんなときに部屋に花が飾っているだけで、ほっと一息つけそうな気がします。自宅で過ごす時間をより豊かにするために、私も早速花を飾ってみようと思いました。

前田さんのnote
https://note.com/yohaku_kenshi
前田さんのinstagram
https://www.instagram.com/kenshi.maeda
「yohaku」のinstagram
https://www.instagram.com/yohaku_maedakenshi

取材・執筆:石原藍 編集:#たしかに編集部

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