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AI×教育はどうなるの?記憶を日常にすることで、教育の当たり前の水準を上げたい。解いて憶える記憶アプリ『Monoxer』を展開する竹内さんに聞く、人生における勉強の意義

日本の教育って本当にダメなの?

たしかに編集部AI・テクノロジーが発展し、新しい時代への希望を感じる一方、分断も生じている世の中。日本の教育については、どのように捉えていますか。

竹内さん僕自身は、日本の教育は世界のどの国よりも高い水準を誇っていると考えています。誰もが当たり前に義務教育を受けられ、教科書が手に入り、ノートや文房具も子どものお小遣い程度の価格で買える。1億人近く人口がいる国で、こんなにも国民全員の教育水準が高い国は他に知りません。

竹内さん経済が停滞している、イノベーションが起きづらい原因は教育にあるという意見もありますが、果たして本当にそうでしょうか?この現状はシンプルに大人の問題であり、子どもの教育に原因があるとは思えません。強いて言うのであれば、日本ではもっと「詰め込み教育」が必要だと思います。当たり前の水準を上げることによって、一人ひとりの可能性はさらに広がり、結果的に国のパワーも大きくなるのではないでしょうか。

たしかに編集部なるほど……!

竹内さんなので僕個人としては、日本の教育って本当にダメなの?世界と比べてみるとかなり恵まれた環境なんじゃないの?という問いを投げかけたいです。

たしかに編集部日本の教育においては国内からネガティブな意見も多くありますが、とても希望が持てる、胸を張れる考え方だなと感じます。

竹内さんさらに言うと、AI・テクノロジーによる分断についても課題はあるとは思いますが、基本的に人類は着実に幸せになっていると思うんです。

たしかに編集部というと?

竹内さん紛争や災害、異常気象によって命を落とされる方がいるのは、本当に胸が痛む悲しいことです。ですが90年代に比べたらどうでしょう。50年、100年前と比べたらどうでしょう。テクノロジーや最新技術、医療の進歩によって、救える命も増えたはずです。

竹内さんこれは学校においても同じですよね。いじめが多発している、不登校児童が増えている。そういった報道もされているようですが、昔は体罰が当たり前だったり、学校で暴力事件が起きて警察が来たり、もっとひどい時代もあったと思うんです。もともとあった問題が顕在化しているに過ぎないのかもしれない。そう考えると、現代社会の日本を過度にネガティブに捉えなくてもいいのではないかと思うんです。

たしかに編集部いやぁ……まさに「たしかに」ですね。

竹内さん江戸時代には、仕事の選択肢もほとんどなく、さらに飢饉も頻発して食べていくので精一杯だったはずです。それに比べて僕らは、自分たちのやりたいことを選択して、それでご飯が食べられている。それだけでも幸せなことです。ありがたいことです。

竹内さんその上で、テクノロジーをモノグサで活用していく意義があるとすれば、「人間をエンパワーメントするAI」になっていければと考えています。現在、AIは人間の仕事を代わりにやってくれる存在として活用されていますよね。では、仕事をAIに任せることで余暇ができた人間は、次に何をするのでしょう。趣味に没頭するでもいい、新たな労働でもいい、未知への挑戦でもいいかもしれません。そうしたときに、人が本来持っている潜在能力をさらに引き出すAIが必要だと思うんです。

たしかに編集部人間をより賢くするロボットということですね!AIが教育に介在する価値も上がっていきそうです。

竹内さん時代は変われど、教育の当たり前の水準を上げる大切さは変わりません。そしてAIの力を使って、ミッションである「記憶を日常に。」が実現できれば、日本の教育はもっともっと可能性が広がると考えています。

編集部のここが「#たしかに」

AIやテクノロジーにおける分断や未来への不安は尽きないかもしれない。でも一方で、捉え方を変えれば、日本の教育の水準は上がっており、人類は幸せな世界に近づいていっている。目の前の情報や短期的な視点だけを見て、将来の夢を諦めたり日本の未来に失望するのはもったいないことだと、竹内さんのインタビューを通じて感じました。

「記憶」が、世界の見え方を変える。「見えなかった」ものが「見えるように」なる。

そんな体験の積み重ねが、私たちの毎日を、そして未来を、
少しずつでも着実に、豊かにしていくのかもしれません。

取材・執筆:貝津美里 撮影:Hiroki Yamaguchi 編集:#たしかに編集部

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