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# 一人ひとりに価値がある

工藤萌さん

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一杯のスープから、やさしさの連鎖を生むために。スープストックトーキョーが発信し続ける理念

2023年4月。一部店舗で実施していた離乳食(後期)の無料提供サービスを全店舗で開始することを発表したスープストックトーキョー。これを受けてSNSでは賛否両論のコメントが飛び交いました。なかには「ひとり女性の居場所を奪うのか」「子育て世帯ばかり優遇される」「子どもが増えると店内がうるさくなる」のような社会の分断が噴出したような意見も飛び交い、炎上とも呼べる騒動に。

事態を沈静化させたのは、スープストックトーキョーが約1週間後に発表した声明文でした。

こうした炎上が起こった場合、企業はしばしば謝罪やサービスの見直しに追い込まれます。しかし、スープストックトーキョーは、「なぜ離乳食無料提供を始めたのか」「スープストックトーキョーの姿勢」をはっきりと伝えたのです。その力強い声明文は、消費者に決して迎合することなく、自社のあり方を貫く意志を感じる内容で、世間に大きなインパクトを与えました。

同社が世の中の分断を乗り越え、共感を獲得できたのはなぜなのでしょうか。取締役の工藤萌さんに、改めてお話を伺いました。

工藤萌さんプロフィール
株式会社スープストックトーキョー
取締役 工藤萌
2004年株式会社資生堂入社。営業経験後、一貫してマーケティングに従事。
低中価格メーキャップブランドで当時史上最年少ブランドマネージャーを務めた後、サンケアブランドでグローバルブランドマネージャーを務める。
第一子出産を機に2019年バイオテクノロジー企業の株式会社ユーグレナへ転籍し、マーケティング部門の立ち上げやマスターブランド戦略等を実行。事業本部長、執行役員を歴任。2023年3月より株式会社スープストックトーキョー顧問に就任。同年8月より現職。

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