HSP特有の人間関係における悩みを掘り下げてみる
どんな人でも大小さまざまな人間関係の悩みを抱えていると言われます。コミュニケーションは会話や表情を通して行われますが、例えば相手が不機嫌そうな表情を見せていると、こちらも緊張感を持ってしまいますよね。
受け流しが上手な人は、ここで「この人の不機嫌は自分に向けられたものではない」という捉え方をして、相手の感情を受け流すのです。仕事のミスをして迷惑をかけてしまった場合、相手の不機嫌や怒りが明らかに自分に向いている時がありますが、これも受け取りが上手な人は「ミスをした事実と原因」について叱責されていると捉えるのです。
HSPの気質には、周りの考えや感情に共感しやすく、相手を深く理解しようとする面があります。また、自分自身を否定しやすい傾向も持っているため、不機嫌な人に対して「この人は今、不機嫌だ。どうしてだろう?なにかしてしまったのかな?」と向けられている感情を全部受け止め自分に非があるのでは?と考えてしまうのです。
そして自分がミスをした時には、改善方法よりも「相手に迷惑をかけた、嫌われた」といった感情の方に意識が向きやすいです。
これを特定の人だけではなく、周りにいる複数の人に同じような受け取りをしてしまうため、自分の処理能力を超え、感情の制御ができずに泣いたりイライラしたりして、体に影響がでるほどに心身が疲れてしまいます。
さらに自分に向けられている不機嫌な感情には特に敏感で、「この人、少し苦手だな」と思っている人といるだけで、緊張が高まり平常通りの対応ができなくなり、時には恐怖を感じて萎縮することもあります。
人と接することが苦手な人もいれば、人と接するのは好きだけどその後で一人の時間が来ると強い疲労を感じる人もいますが、どちらも心の働きが作用しているのかもしれません。