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AI×教育はどうなるの?記憶を日常にすることで、教育の当たり前の水準を上げたい。解いて憶える記憶アプリ『Monoxer』を展開する竹内さんに聞く、人生における勉強の意義

教育が、人生を変える。身近な人で実感した勉強の可能性

たしかに編集部自分のお年玉がどんなふうに使われたのか。調べた結果、世界を平和にするためには「教育」が必要という一つの解に辿りついたのですね。でもそこから夢がブレることはなかったのでしょうか。

竹内さん教育というテーマからはブレなかったですね。というのも、身近で勉強の可能性を実感したできごとがあったんです。

たしかに編集部ぜひ伺いたいです。

竹内さん高校進学を控えた中学3年生の頃。僕は県内の進学校に推薦で進学が決まっていました。友達のなかには、不良グループとつるんで全く勉強していない子もいて。でも僕は全員と分け隔てなく遊ぶのが好きだったので、そういう子たちとも変わらない関係性だったんですね。で、あるとき不良グループのうちの一人の子に相談されたんです。

「僕、やっぱり高校に行きたい」

竹内さんその子はあまり学校にも来ていなかったので成績表も「オール1」でした。さすがの僕も「オール1は厳しいんじゃない!?」と思いつつも、彼の目を見ると真剣そのものでした。「じゃあ、一緒に勉強してみよう」と、その日から公民館で彼に勉強を教えることになったんです。

たしかに編集部わぁ!すごくいいエピソードですね。

竹内さん結果、その子は高校に進学することができました。そのときに思ったんです。
「今どれだけ成績が悪かろうが、やればできなくないよな」と。

竹内さん実際に彼は、順序立てて教えれば問題を解けるようになっていきましたし、進学もできました。誰だってやればできる。それなのに世の中から「頭が悪い」と決めつけられてしまうのは、すごくもったいないよなと思ったんです。

たしかに編集部なるほど……。

竹内さん大学生になってからは家庭教師のアルバイトを始めたのですが、「成績の悪い子の可能性をどうしたら引き出せるか」それが一番のやりがいでしたね。勉強ができるようになれば、自信がつく。もう一つレベルの高い学校にチャレンジしようとモチベーションが上がる。もっと知りたいと知的好奇心が刺激される。夢が叶う。そうやって、人生が変わっていく過程に立ち会えることが喜びでした。

たしかに編集部遠い国の話だけでなく、竹内さんの身近な人においても「教育」が人生を豊かにすると実感した経験だったのですね。

竹内さんそうですね。やはり勉強をすることで「見えないもの」が「見えるようになる」感覚は人生を彩豊かにするなと感じるんです。今、僕には保育園に通う子どもがいるのですが、弊社の解いて憶える記憶アプリ『Monoxer』で漢字を勉強していまして。毎日登園する道に接骨院があるのですが、あるとき「気持ちいい」という看板の「気」が読めるようになっていたんです。

たしかに編集部昨日まで「見えないもの」が「見えるようになっている」瞬間ですね!

竹内さんおっしゃる通りで、その人が記憶していないものは、世の中に存在していないのと同じなんですね。海外旅行に行っても英語やアラブ文字がわからないと、ただ模様が並んでいるように見える、あの感じです。でももし単語を記憶していれば、情報として入ってくるわけです。世界の見え方が変わる。解像度がぐっと上がる。いつもの道が、いつもと違う景色になる。そういう意味でも、記憶は人生を変えるものだと思いますね。

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