
45歳で一念発起。大手メーカー勤務の安定を捨て夢に賭けた、Curry福満堂三浦さんのこと#たしかに

みなさんカレーは好きですか?でもいくら好きでもまさか自分でお店をやろうとは、なかなか思いませんよね?先日スパイスカレーについて教えていただいた、Curry福満堂の三浦正人さん。カレー好きが転じて、ついには自分のお店をもってしまった方なんです。それまで20年以上、大手メーカー等でサラリーマンをしていた安定を捨て、夢に飛び込む勇気!しかもカレーは独学というから驚きです。そんなことできるものなのか?夢を叶えた三浦さんに、カレーのこと、お店のこと、うかがいました!
三浦正人さんプロフィール
大手メーカー等でサラリーマンとして20年以上勤めた後、岡山県にある祖父母宅の空き家問題をきっかけに、それまで漠然と考えていた「自分のお店を持つ」という夢が膨らみ一念発起。2017年に埼玉県にあるジョンソンタウンで、Curry福満堂をオープン。自家製カリーは、独学で研究に研究を重ねた完全なオリジナル。地元はもちろん、県外からも足繁く通うファンも多い。
人生考えたら、何か、ちゃんとやりたい。
――前編では、スパイスカレーのレシピを教えていただきました。後編では福満堂さんのカレーに小麦粉を使わない理由から、うかがっていきたいと思います。
実は僕のカレーの始まりは、サラリーマン時代に通っていた、大好きなカレー屋さんが店を閉めてしまったことがきっかけなんです。
――そんな理由があったんですね。
僕、頭痛持ちなんです。でもその店のカレーを食べるとなぜか、体調が良くなるんです。辛いものを食べて、血流が良くなるのかなぁ。人それぞれあると思うので一概には言えませんが。あくまで自分の場合は効果があったので、足繁く通っていました。
――スパイスで免疫を上げる、という話も聞きますもんね。
そうそう、スパイスは漢方薬の材料にもなるので。ターメリックはウコンですし。数年前にブームになりましたよね。ウコン。
――ウコンはアルコール対策にも良いのですよね。
味はもちろん体にも嬉しいカレーで。閉店したけれど、どうしても食べたいと思ったんです。今は便利ですよね。ネットで調べたら同じように考えているファンがたくさんいて。味に関する情報がたくさん見つかりました。それを参考にしながら自分なりに研究を重ね、味の再現に成功したんです。
――すごい情熱!そんなことできるんですね。
そのお店が、小麦粉を使っていなかったんです。これはお店でも告知していた情報なので間違いないです。
――なるほど。好きな味を追求した結果、グルテンフリーというわけですね。
2年くらいああでもない、こうでもないとスパイスと格闘し、繰り返しカレーを作って、完成したのが2015年。ちょうどその頃、母方の祖父母宅の空き家問題が浮上し、自分としては思い入れのある場所だったのでどうにかしたい。そう考えたんです。
――どうにか、というのは実際に住む、ということですか?
もともと洋品店をやっていた場所だったので、何かお店ができないかな、そう考えました。
――それまで、サラリーマン一筋ですよね?急にお店をと?
しかも岡山県です(笑)。カレーのレシピも完成したし、できるんじゃ無いかとわりと真剣に考えました。
――でも、そういうのって、タイミングありますよね。
具体的に検討したのですが、やっぱり岡山県は無理だなと。住んで馴染みがあるわけでもないし、過疎化が進んでいる地域なので、リスクが大きすぎると判断しました。でもお店をオープンする夢は本気で叶えたくなり、当時住んでいた家の近くで物件を探し始めました。
▲キッチンとカウンターを隔てる仕切りは、常連の大工さんが施工してくれたそう。たくさんの人に支えられている。
記事をシェアする