「ま、いっか」と思えることが大人への第一歩に
ーー前編のインタビューでは、「価値観が凝り固まってしまうと真面目なお芝居になってしまう」とお話されていましたが、加藤さんがご自身に「凝り固まっている部分」を感じることはありますか?
プライベートではあります!僕は人見知りをするタイプで、心を許せる友達を作るのに時間がかかるんです。なので限られた友人がもし、僕のそばを離れてしまうことを考えてしまうと、「どこにも行かないで〜!」なんて思ってしまうところとか(笑)。
ーーオープンな性格で、交友関係が広そうなイメージがあったので意外です……!
少しずつ仲良くなってくださる方は増えてきたんですけど、なぜかあんまり遊びとかに誘われないんです(笑)。
焦る気持ちはありますが、そんなことも含めて「ま、いっか!」と思えるようになりたいです。今はまだまだ思えないんですけど、そんな凝り固まった部分がなくなると、もっと楽に生きていけるんじゃないかなって。
ーーなるほど。
話していると分かると思うんですけど、僕は本当に普通の人なんです。メディアに作り上げられた「加藤諒」のイメージがあるかもしれませんが、感覚はみなさんと変わらないんです。怒ったり泣いたりするし、本当に普通です。
ーー芸能人の方も私たちと同じ人間なのに、メディアやバラエティーを見ているとそういう本質をつい忘れそうになります。
先入観から僕に接してくる人はやっぱりいますよ。居酒屋で突然、「お前、踊れよ!」って言われたこととか。仕事の打ち合わせ中もスタッフの方から「あれ?諒くん面白くないじゃん!」なんて言われる時もありますよ。
ーーわ〜……。胸が苦しい。
自分ではあまり意識しないのですが、以前心のバロメーターをテストする機会があった時に、圧倒的に高かったのは「怒り」だったんですよ。気づかないうちにストレスやイライラを抱えたりしているんだと思いました。
でもお芝居をしている時は本当に楽しくて、怒りの感情は全く感じないんですけど、皆で築きあげた楽しい現場の雰囲気を壊す人がいたら、いよいよフラストレーションが溜まります。
ーーそういう時は加藤さんは注意したりするんでしょうか?
言えたらいいですけど、僕はハッキリと注意できるタイプではなくて。とはいえ顔には感情が出ちゃいます。そういう所も「ま、いっか」って思えるようになりたいですね。