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TikToker「えりはる」とコラボ企画!役者がTikTokで見つけた新しい価値観って?

役者活動での葛藤、偶然見つけた新しい居場所

たしかに編集部続いて、山根さんのお話も伺っていきます。山根さんが役者活動を始めた理由を教えてください。

山根さん僕はDA PAMPに憧れて、中学生の頃からダンスを始めました。当時の僕のダンスを見てくれた映画監督が「映画のオーディションを受けてみない?」と言ってくれて、実際に演技をやってみると、全く出来なかったんです。それで、「演技にも挑戦してみよう」と思い、ダンスと役者の二足のわらじを履き始めました。

たしかに編集部”撮られる側”から”撮る側”になったきっかけは、何だったのでしょうか?

山根さん全国の子ども達と映像作品を作る「ダンコミプロジェクト」です。2014年にDA PAMPを辞めてから、「子ども達と映像を作りたい!」と思い、全国各地を回りながら動画を作りました。最初は、映像を撮る人がいないので「自分で撮ったらいいじゃん!」と思い作り始めました。
それから、自分で芝居作品を撮ろうと思って、仲が良かった俳優仲間の阿部ちゃんに「飲んでいる時間を動画作りの時間に使わない?」と声をかけ、純悪の活動を始めたんです。よく「役者とダンスどっちをやりたいの?」って言われるんですけど、どちらも表現することでは一緒の感覚です。

たしかに編集部そして、「純悪【悪役俳優ユニット】」として、TikTokに投稿し始めたんですよね。反響はどうでしたか?

山根さんもともと僕らは顔が怖いせいか、チンピラや悪い役が多いんですけど、チンピラが「最近、TikTokをやったらモテるらしいぞ」って内容の動画を作ったんです。それをTikTokに載せると、とても反応が良くて。そんなに見てくれる人がいるなら、縦型の動画を作ることにシフトしました。

たしかに編集部TikTokって拡散力が大きいのが特徴ですよね。

山根さんそうですね。今までは、仕事が来なかったり、演技したシーンが使われなかったりすると「自分には演技の才能がないからだ」と思っていました。だけど、SNS上で発信してみると、多くの人に見てもらえたことによって「自分に才能がないからというよりも、環境が合っていなかっただけ」と気づいたんです。
だから若い人にも同じやり方を教えたいと思い、後輩である「えりはる」に伝えました。僕は以前は他人に興味がないタイプだったので、もし20代の自分なら、彼女たちのプロデュースはしていませんでしたね(笑)。

たしかに編集部え、そうなんですか! 他人に興味や関心を持ったタイミングって何だったでしょうか?

山根さん末期ガンと闘っていた「おぐりんさん」と出会ったことです。彼は、外見からは分からない援助や配慮を必要としていることを周囲に知らせる「ヘルプマーク」の普及活動をやっていて、「このマークをもっと世の中に広めたい」と話していました。その時、「純悪でヘルプマークを取り上げたらどうなるだろう?」と思って、すぐに動画を作ったんですよ。
その反響が大きくて、今まで純悪を知らない人もこの動画をきっかけに知ってもらえる機会になりました。これを機に自分のためだけではなくて、人のために動くことによって、自分のためになると気づき始めました。

たしかに編集部誰かのための行動が自然と「自分のため」になっていたんですね。

山根さん常に死と向き合っていたおぐりんさんと一緒に過ごせたことは、貴重な体験でした。動画って自分がハッピーな作品だけじゃなくて、世の中に対してのメッセージも伝えることができる可能性に気づいたんです。だから、純悪やえりはるでも「もっと世の中に視野を広げよう」というのを根本的なテーマにして作っています。

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