理想的な暮らしを求めて信濃町へ
ーー次の道とは?
語学力が身についたので、英語を使う仕事がしたいと思って。あとはカナダ暮らしで、自然が身近な環境にますます憧れるようになりましたね。帰国後は4年ほど、愛知県で日本の中古車を海外へ輸出する会社で働きながら、休日はスノーボードをするために長野の山に通っていたんですが、次第に本気で長野への移住を考えるようになりました。そんな時に信濃町の地域おこし協力隊の募集を知ったんです。
ーー信濃町に来てもう4年以上経ちますが、何が西田さんをひきつけたのでしょう?
趣味のスノーボードや山登りをやるにはぴったりの場所で、自分の理想的なライフスタイルが実践できる環境だったことです。長野県で英語力を活かせる会社に就職する手もあったんですが、以前から起業したいという想いも持っていたので、一度きりの人生だしどうせならこの場所で起業しようと思って。数年後の起業を見据えて、じっくり基盤を作るためにも地域おこし協力隊の道を選びました。
実際に住んでみると、信濃町って本当にいい場所なんですよ。旅行に行くとみんな写真にとってSNSに載せたりしますよね。僕の場合、毎日の暮らしがそんな感覚なんです。普通に住んでいても「今日の景色はすごいぞ!」ってカメラを持って飛び出すくらい。4年以上経っても知らない場所はまだまだありますし、ここの暮らしは飽きないですね。
信濃町や周辺のエリアも含めた、北信越地域の良いところを紹介するような仕事をしたい。特に海外からの旅行者向けのガイドはこのエリアに少なかったので、それもチャンスだなと思いました。そこで、地域おこし協力隊の任期終了後の2019年7月に、インバウンド旅行者向けにツアーを企画・運営する「しなのディスカバリー」を立ち上げました。