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SNSで生きづらさ感じる時代、人間関係を豊かにするのはAIにはない「人の意外な素顔」

「自分の意見を持たないといけない」という風潮が分断を生む要因にも

たしかに編集部他人や社会の声が大き過ぎて、「自分の声が聞こえなくなってしまう」ということも起きているような気がします。

紫原さんありますよね。外からの声が大きいと、自分の声がかき消されてしまう。それと同時に「自分の意見を持たないといけない」「自分も何か発信しないと!」という風潮が強まっている気がします。SNSでの分断は、それによって生じていると思うんですよね。

たしかに編集部というと?

紫原さん本当はまだ自分の意見を持っていなかったり、考えている途中だったり。YesでもNoでもなく、その中間が自分の考えだ。という場面ってたくさんあると思うんです。

紫原さんでもSNSだと、曖昧な感情や考えは正確に伝わらずにYes・Noで言い切れるわかりやすい意見だけがどんどん拡散されていく。そうして分断が強化されていくと思うんです。

たしかに編集部たしかに。SNSでは「問い」を投げたり意見交換をするというより、わかりやすい誰かの「答え」がいくつも飛び交っているイメージがあります。

紫原さん多くの人が意見することで世の中を動かせるとわかっていても、じゃあ何が本当に良いことか、その先で何が起きるのか、慎重に考えたいことも当然ありますよね。だからといってアカウントを持っているのに発信せずにいると、「何も考えてないんじゃないか」「悪い状況に加担してしまっているのではないか」と後ろめたさや焦燥感を抱いてしまったりする。真面目で責任感の強い人ほど疲弊しますね。

たしかに編集部ずっと人とつながっている生きづらさや、誹謗中傷などの分断がある中で、健やかにSNSと付き合っていくにはどんな心がけが必要だと感じますか?

紫原さんそのアプリケーションが自分にとって、どういう位置付けなのか?一度立ち止まって考えてみるといいと思います。SNSとひとくくりに言っても、機能や情報の伝わり方、用途はさまざまですよね。例えば、家族と連絡を取るときはLINE。仕事の発信はfacebook。友達とのつながりはTwitterかInstagramなど。“なんとなく”自分なりに使い分けをしているはず。

たしかに編集部なるほど。

紫原さんその“なんとなく”を、見直してみるんです。そうすると使っていて感じていた違和感に気づけたり「世の中ではこう使われているけど、自分はこう使いたい」などのマイルールが見えてきたりする。そうやって自分の声に合わせてチューニングしていくと、しっくりくる位置が見つかりやすくなると思いますね。

たしかに編集部世の中に流されるように使っている人も多い気がします。自分なりの目的やルールをつくるのは、自分を守るためにも必要ですね。

紫原さんあとは、つながってあまりにもストレスになる人とはつながらない。シンプルですが、大事なことです。無理してつながり続けることは、お互いにとって健全ではないので。そこは線引きをしていいと思いますよ。。

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