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逃げることも「大好きなもの」を見つけるための道のり“その先”を楽しみに、次の扉を開けるクッキーアーティスト・KUNIKAさんの生き方

困難を乗り越え、自分が好きだと信じられる世界へ飛び込む

たしかに編集部実際に渡英してみて、最初の頃はいかがでしたか?

KUNIKAさん毎日を送るのに精一杯でした。何より辛かったのは、入学した語学学校が自分に合わなかったこと。毎日同じ時間、同じ電車に乗って、同じように授業を受ける。ルーティーン生活がだんだん重荷になってきて。家と学校しか居場所がない息苦しさもありました。バスに揺られ、雨に濡れるロンドンを眺めながら「ここで何をしているんだろう」と、ふと思ったり。抜け殻のような状態でした。

たしかに編集部大きな壁にぶつかっていたのですね。

KUNIKAさん加えて、物価の高いロンドンでは現地通貨で稼がないと生活は成り立ちません。なんとか仕事を見つけたい。できればお菓子に関わる仕事がしたい。言葉の壁、文化の壁、生活リズムの壁、仕事の壁、いろんな壁にぶつかりながら、必死にもがいていたとき、一通のメールが届きます。

たしかに編集部はい。

KUNIKAさんカップケーキショップの『Peggy Porschen(ペギーポーション)』からでした。ロンドンの一等地に店を構え、地元はもちろん世界中のツーリストからも愛されているカップケーキショップです。季節にインスピレーションを得たピンク色の上品な佇まいが、とっても魅力的なんです。

KUNIKAさん実は、ものは試しと渡英する前に履歴書を郵送していました。「ここで働きたい!」と直感で一番惹かれたお店だったので。でも3ヶ月経っても音沙汰はなし。「きっとダメだったんだろうな」と半ば諦めていた矢先のこと……。

たしかに編集部メールが届いた、と。

KUNIKAさんそこには「一緒に働きませんか?」というメッセージが書いてありました。

たしかに編集部すごい!

KUNIKAさん海底に沈んでいた身体が急に軽くなり、海面からパッと息が吸えたような。凍っていた心が、春の暖かな光に包まれ溶かされていくような。突然、歩むべき道が拓けた気持ちになりました。

たしかに編集部まるでドラマのような展開ですね……!でもその裏には「ダメ元でも履歴書を送っておく」という小さなアクションが未来を大きく変えるきっかけになっていたのですね。

KUNIKAさん残り1ヶ月だった語学学校は迷いなくフェードアウトし、自分が好きだと信じられる世界へ飛び込みました。言語の壁はあれど、パティシエの技術は世界共通だと知れたのも大きかったですね。好きな仕事を最高の仲間とできる喜びは、ロンドンでの生活を色鮮やかにしてくれました。

たしかに編集部素晴らしい経験ですね。

KUNIKAさん「ああ、私はこんなにもお菓子をつくることが好きだったんだな…..」と、心から実感しました。自分の表情や心踊る気持ちが、何よりの証拠です。

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