元旦に飲むべきお茶は?
―― 多田さん、明けましておめでとうございます! 昨年インタビューさせていただいてから、私もすっかりお茶の魅力にはまってしまいました。
明けましておめでとうございます。嬉しいですね〜。ありがたいことにいろんな方面でお茶への関心が高まっているようです。
――早速なのですが、お正月に飲むお茶ってあるのでしょうか?
お茶はもともと縁起物といわれていますが、京都では、湯飲みに結昆布と梅干しを入れ、煎茶を注いで飲む「大福茶(おおぶくちゃ)」が元旦に飲まれていますね。
▲こちらが元旦に京都で飲まれる大福茶(おおぶくちゃ)
―― 名前からすでに縁起が良さそうですね。
10世紀頃、疫病が流行っていた京都で、空也上人(くうやしょうにん)というお坊さんがお茶のなかに梅干しと結昆布をいれて天皇や病気の人たちにふるまったところ、悪疫がおさまったので、それ以来、無病息災を祈願して飲まれている歴史があるんですよ。
―― そんな昔から! 1000年以上も飲まれ続けているんですね。
正月は新年の挨拶にお年賀を贈ることもあるかと思うのですが、縁起物の「大福茶」は、贈り物にもぴったりだと思います。