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醤油の新しい可能性を蔵元と一緒に見つける高橋さんの「同じ方向を見る」考え方

気づけば日本の醤油屋さんの3分の1を回っていた

――今は400銘柄くらいを扱っているそうですね

全国を回って、気がつけばそれくらいになっていました。醤油の蔵元は全国に1200くらいありますから、3分の1です。

――印象に残っている蔵元さんは?

全部の蔵元のことを話せますよ。例えば、兵庫県にある足立醸造さん。ここは最初すごく怒られたんです。15時くらいに訪問して工場を見学したいと言ったら、忙しいと断られてしまって。でも、手があくまで待っていることにしました。その間、何度か社長に確認をしてもらう内に「忙しいと言ってるのに、お前はなんなんだ!」と。

――普通に怒られてますね……(笑)

最初は怒られていたんですけど、26歳の若者が訪ねてきたのが珍しかったのか、忙しいと言っていたはずが2時間くらい話すことになりました。最後は私の方から、仕事に戻ってください、みたいになるくらいでした。

――懐への入り込みがすごいです

ひたすら話を聞く。これは前職の営業の経験が活きていて、営業はお客さんが自分の困りごとをわかってくれた、そう感じたときに一番強い信頼関係を結べる。そのために営業は話を聞かなきゃダメだ、というのを教わりました。

――その後も訪問されているんですか?

最近だと本当に遊びに行くような感覚になりました。訪問して、一緒にご飯を食べてみたいな感じです。関西の醤油屋さんが集まる会合に行くとなったときも、なぜか社長がホテルを予約してくれたりとか。別の機会に訪問したときは、翌日の朝には徳島に行かないといけなかったんですけど、うちに泊まって朝の6時に出ればいいだろうとか。そういう気にかけてくれる関係性ができてくるのは、やっぱりすごく楽しいですよ。

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