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醤油の新しい可能性を蔵元と一緒に見つける高橋さんの「同じ方向を見る」考え方

醤油屋さんとWithの関係になる

――多くの職人さんに会われてきたなか、印象に残る言葉はありますか?

たくさんありすぎて、これだというものひとつはすぐに出せないです。ただ、事業のことや、今後こうしていくべきだということは、お会いした人たちと話をしてきました。それが自分のなかで咀嚼できて、100mlの醤油だけを売るという今のかたちになっている感覚はすごくありますね。

――単に利益を出すという観点だけなら別のやり方もありそうです

実は最初のころは、100ml以外も売っていたんです。100mlを買って気に入ってもらったら大きいサイズをうちの窓口で売って、醤油屋さんから直送してもらってマージンをもらうというよくあるビジネスモデルです。だけど、途中からそれはやめました。今は大きいサイズが欲しければ、蔵元から直接買ってもらうようにしています。それもやっぱり、醤油屋さん一人ひとりと話をしてきたから。

これも営業時代の教えで、お客さんとWithの関係になれというものがあるんです。向き合う関係ではなくて、一緒に同じ方向を見る。そういう関係を常につくりなさいと言われていました。

醤油に関わる一人として醤油屋さんと同じ方向を向けば、単に蔵元の売り上げが増えるということだけではなく、どうすれば醤油のよさをもっと知ってもらえるのか、そのためにどんな取り組みが必要なのかを自然と考えるようになりました。

――Withになる醤油屋さんが増えれば、業界のあり方を考えることにも繋がりますよね

少しでも業界に変化を起こしていければという想いはあります。例えば醤油屋さんを訪問するときに、別の醤油屋さんと一緒に行くこともあります。

同じ土地の醤油屋さんは昔からのライバル関係もあって、お互いの製造現場になんて入ったこともない、なんてこともあるんです。でも、今の時代、必ずしも地元だけに売っているわけではないですから、戦う必要なんてないんです。大手の醤油メーカーの研究部門の方を、地方の醤油屋さんに連れて行ったりもしました。そういう今までになかった交流が生まれることで、業界全体にいい影響があると思っています。

大好物醤油

▲醤油を使い分けることで、「大好物」の味わいを引き立てる楽しさを伝える新たな提案「大好物醤油」。可愛くも食欲を引き立てるイラストを見ながら選ぶのもとても楽しく、ついついたくさん買ってしまいました。

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