助けてもらった感謝を、未来に繋いでいく
ーーでは最後に、このZINE作りや休学期間を経て、みずきさんが今後やっていきたいことを聞かせてください。
たくさんの人に助けてもらったぶん、今度は同じように「ZINEを作ってみたい」とか「何かやってみたい」という思いがある人に自分ができることで応援をしていきたいと考えています。
もともと、感謝している人の方ばかり向いちゃうところがあるのですが、そうじゃなくてもっと前を向いていきたいなって。
ーー気持ちの変化には何かきっかけがあったんですか?
ZINEでは「ぜんぶじぶん」って書いていますけど、もちろんお世話になった人たちはいっぱいいるし、自分一人ではできないものを作れたと思っていて。特に隆充さんや佑介さんにすごく感謝しているんです。
だから、完成したものを最初に渡すのはその二人にしたいと思って、松本まで隆充さんに直接渡しに行こうと連絡したんですね。そうしたら、「これから先は、戻ってくるんじゃなくて新しいところに羽ばたいてほしい」という言葉を下さったんです。めっちゃかっこいいー!って思って(笑)。
ーーかっこいい……。
隆充さんのその言葉で気づかせてもらいましたね。たしかにお世話になった人はたくさんいるけど、その人たちにはもう一回きちんとお礼をしたら、あとは前を向いて自分ができる範囲で他の人の背中を押していくのがいいんだなって。
何も隠すところはないから、自分のZINE作りの全行程を説明したり相談に乗ったりわたしにできることがあればぜひさせてほしいです。
ーー感謝の気持ちをまた他の人に還元して繋いでいくということなんですね。みずきさん自身も、ものづくりを続けますか?
はい、これからも書き続けていこうと思っています。自分が書きたいのもあるし、関わってくれた人たちへのお礼にもなるのかなって。
毎月出すというふうには決めないで、自分が好きだと思えるものを、自分のペースで作っていきたいなと思います!
編集部のここが「#たしかに」
何かを表現したい。
自分の思いを形にしたい。
そんな気持ちを抱えながらも、いろんなことを言い訳にして
一歩踏み出せずにいる方は多いのではないでしょうか。
でも、どんなに思いがあっても、形にしなければなかったことと同じになってしまうのかもしれません。
躊躇している間にこぼれて消えていってしまったものがたくさんあることに気づき、
悲しさを感じると同時に、背筋がピンと伸びた気がしました。
「自分には長けているものがない」と語るみずきさんですが、
経験がなくても今の自分の精一杯として形にすること自体、なかなかできないこと。
職場である小杉湯の仲間や憧れの印刷会社の人たちを巻き込み、
いろんな人に応援されながら一冊のZINEを作り切ったことそのものが、彼女の才能であり、魅力を表しているのだと感じました。
ZINEなどのものづくりで悩んでいる方、背中を押してもらいたい方はみずきさんに相談してみては?
みずきさん、ありがとうございました! これからの挑戦も応援しています!
ZINE『300年前のこと』
とみたみずきさんのnote
https://note.com/konnichi_mizuki
とみたみずきさんのTwitter
@konnichi_mizuki
執筆・取材:むらやまあき 編集:#たしかに編集部